古事記2 天照大御神(あまてらすおおみかみ)

日本神話

天照大御神

古事記に登場する天照大御神(あまてらすおおみかみ)は、太陽神として崇められている神で、日本神話において最も重要な神の一人です。

【創世神話との関わり】 天照大御神は、日本列島を創造した神々の中で生まれた女神であり、古事記においては、天照大神誕生の場面が詳細に描かれています。創世神話によれば、天照大神はイザナギの左眼から生まれました。

【神話の中での役割】 天照大御神は、古事記において、太陽の女神として、日本列島を照らす役割を担っています。また、彼女は、天界の神々の中でも非常に権威のある存在であり、皇室や天皇の祖先とされています。

【天岩戸伝説】 天照大御神にまつわる有名な伝説として、「天岩戸(あまのいわと)伝説」があります。この伝説によれば、天照大御神は、神々の世界でのトラブルから逃れるために、岩戸に隠れてしまいました。そのため、世界は暗闇に覆われ、人々は神々に懇願して、天照大御神を引き戻そうとしました。(詳しくは↓に記載)

【神話と日本文化】 天照大御神は、古代から現代まで、日本人にとって非常に重要な神として崇められてきました。彼女を祭る「天照大神宮」は、日本の代表的な神社の一つであり、また、神話や伝説は、日本の文化や芸術に多大な影響を与えています。

天照大御神 天岩戸伝説

古事記には、日本神話の中で最も有名な天岩戸伝説が記されています。
ということで天岩戸物語の始まりはじまり~

昔々、日本列島を創った神々が、天空に住んでいました。その中で、天空を照らす太陽の女神・天照大御神がいました。彼女は、天空にいる神々たちの中でも、最も尊ばれる存在でした。

ある日、天照大御神の兄弟であるスサノオという神が、天空にやってきました。しかし、スサノオは荒々しく、乱暴な性格で、天照大御神を憎んでいました。スサノオは、天照大御神の神業を荒らすために、彼女の住む天岩戸に石を積み上げ、扉を閉じ込めました。

天岩戸は、天照大御神が住む場所であり、彼女が扉を開けることで太陽の光が世界に降り注ぎます。しかし、スサノオによって扉を閉ざされた天岩戸から、太陽の光が失われ、地上は暗闇に包まれました。天照大御神は、天岩戸から姿を隠し、太陽の光を地上から遮断しました。

地上には暗闇が広がり、人々は飢えや病気に苦しみ、農作物は枯れ、家畜は餓死していく有様でした。神々は、天照大御神を説得して扉を開けるように、様々な手段を講じました。しかし、彼女は耳を傾けず、天岩戸に籠もり続けました。

そんな中、神々は「天の八河原の神楽」という神事を行い、天照大御神を引き出そうとしました。しかし、彼女は反応せず、失敗に終わりました。そこで、天照大御神が好きだという「天津日高日子根命」という神を呼び寄せ、彼が「おごそかなる祝詞」を捧げたところ、天照大神がようやく姿を現しました。

天照大御神の姿を見た神々たちは、喜びに沸きました。そして、彼女が扉を開けることで、太陽の光が再び太陽の光が世界に降り注ぎました。めでたしめでたし~

天照大御神 その他の興味深い項目

  1. アマテラスと葦原の女神の争い 天照大御神と、葦原の女神(あしはらのめがみ)との間で争いが起こったとされる神話です。この神話では、葦原の女神が天照大御神に挑戦し、結果として天照大御神が勝利したとされています。
  2. 神武天皇の祖先としての天照大御神 神武天皇が日本の初代天皇として神話上の存在とされていますが、その祖先として、天照大御神が位置づけられています。この神話では、天照大御神が、神武天皇を生み出したとされています。
  3. 伊勢神宮にまつわる伝説 天照大御神を祭る伊勢神宮には、多くの伝説が残されています。その中には、天照大御神が、自らの意志で伊勢に降臨し、神宮を建立したという伝説があります。
  4. 天照大御神の信仰 天照大御神は、古代から現代に至るまで、日本の神道において最も重要な神とされています。そのため、天照大御神を信仰する人々は多く、日本各地にある神社において、天照大御神を祭っています。

天照大御神 男性神説について

天照大御神が男性だという説は、古代日本の神道の考え方や、古代の神話に基づく解釈によるものと言われています。一方で、一般的には天照大御神は女性とされており、古代の日本の神話においても女性として描かれています。
ただし、古代日本においては、神々の性別に厳密な区別がなかったとされています。例えば、古事記に登場するイザナギとイザナミという神々も、男女の区別があいまいな描写がされています。また、神々は人間のような物質的な性別を持たず、生殖機能なども人間のように限定されていないとされています。

そのため、天照大御神が男性だとする説も、神道の考え方に基づいているといえます。神道においては、神々が男女を超えた存在であるとされており、神々の性別はあくまでも象徴的な意味を持つものとされています。そのため、天照大御神が男性だという説は、神道における神々の性別に対する解釈に基づくものであるともいえます。

また、日本神話で、天照大御神を女性神としているのは、時の権力者の都合によるものとする説や、「天照」というのは役職名であり、「天照」は何人も存在した‥という説など様々な解釈がありますが、現在までの説はどれも決め手に欠けているように感じます。

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